このたび、ACTARISE様より「EMAT(電磁超音波探傷)」および「iCAMM(超高感度磁気センサー)」に関する製品紹介を受けました。
当社では、これらの新技術についての技術的な検討を進めており、今後の導入に向けたサンプリングを実施中です。
■ 電磁超音波探傷(EMAT)とは
一般的な超音波探傷では、圧電素子が振動し、その振動を接触媒質(カプラント)を通じて金属母体に伝搬させます。
一方で、EMATは金属表面に電磁誘導により直接振動を発生させるため、非接触での超音波探傷が可能です。
EMATの主なメリット:
塗装や腐食層を除去せずに検査可能(最大4mm)
接触媒質が不要で作業性が向上
センサーを傾けての測定も可能(最大25°)
腐食部にウエスを介した状態で測定が可能でした センサーを傾けた状態でも測定が可能でした
ゲートの設定をしていない為数値表示されていませんが、
亀裂箇所のエコーがしっかりと立っている事が確認できます。
■ 超高感度磁気センサー(iCAMM)とは
iCAMMは、強磁性体に生じるわずかな磁気変化を高感度磁気センサーで検出し、腐食や欠陥箇所を非破壊で特定できる技術です。
断面変化に伴う磁気応答の大きさから、腐食量の定量評価も可能となります。
iCAMMの主な用途例:
コンクリート内部の鉄筋腐食や亀裂の検出
PC鋼線や鋼製桁の腐食調査
タイル貼りRC構造下の状態確認
プラントの配管やタンク等の腐食診断(断熱材下含む)
駐車場床スラブ内部の鉄筋腐食マッピング
橋梁スラブ鉄筋腐食調査
iCAMMを用いた蒸気ボイラ肉厚検査と従来の超音波検査法との比較
ダム主要橋脚の鉄筋の状態評価
当社では引き続き技術的な評価を行い、現場ニーズに応じた活用方法を検討してまいります。
今後の対応状況については、進展があり次第、改めてご案内させていただきます。